
モンテッソーリ教育って何?
藤井聡太棋士も受けたことがあるってちらっと聞いたことがあるけど、具体的にどんな教育法なのか知りたい
- モンテッソーリ教育ってどんな教育法?
- モンテッソーリ教育の何がすごいの?
- モンテッソーリ教育を受けた著名人まとめ
- 知らない人もここだけは押さえてほしい3つのポイント
- モンテッソーリ教育の家庭での取り入れ方
こんにちは!7歳と2歳の2児の母、えびりんです!
上の子が0歳の頃、初めてモンテッソーリの書籍に出会い、子育ての軸として6年。






モンテッソーリ園に行かせたわけではなく、モンテッソーリの書籍で学んだ子どもの関わり方・簡単なおうちモンテッソーリを取り入れてきただけでも、子どもの可能性がぐんぐん広がる、まさに本質的な教育法だと感じています!
あれこれ習い事や早期教育に手を出そうか考えるくらいなら、まずは一冊モンテッソーリの関連書籍を読めば、子どもを伸ばすための一生使える本質を学ぶことができるのではないか?そんな超コスパがいい教育法だと感じています。






すべての子育て世帯に全力でおすすめしたい・・・!
そして知るのは早ければ早いほど良い!できれば0歳のうちから知ってほしい。
その理由はモンテッソーリ教育でいう子どもの発達を理解すればはっきりとわかります(後述します)。






名前から聞くと難しそうだけど、藤井聡太棋士が受けたって聞くと気になるなぁ。
難しそうに感じますが、大丈夫です。
この記事では元塾講師であり、ゆるくおうちモンテッソーリを取り入れてきたわたしが、モンテッソーリ教育はどんな教育法なのかとその魅力、家庭での取り入れ方のコツをご紹介します^^
モンテッソーリ教育とはどんな教育法?




モンテッソーリ教育を簡単にまとめると、
子どもが自分で自分を成長させる力を信じて、「ひとりでできた!」を手伝うための教育法
です。
モンテッソーリ教育は、イタリア初の女性医師マリア・モンテッソーリによって確立されました。
マリア・モンテッソーリがスラム街で始めた「子どもの家」は机、棚、トイレ、はさみ、包丁…全てを子どもサイズの本物で整えたところ、生き生きと子どもたちが活動を始めたといいます。






モンテッソーリ教育では子どもがひとりで成長する力を前提にしています。
親(大人)の役割は、この考え方を基に子どもが自分ひとりでも使いやすいような環境を整え、自分を発達させるための適切なサポートをすることなんです。
モンテッソーリのここがすごい!
モンテッソーリ教育を受けた著名人




モンテッソーリ教育は日本ではあまり聞きなれない教育法でしたが、藤井聡太棋士がモンテッソーリ教育を受けていたことで、この教育法の名が知れ渡るようになりました。
もともと海外では認知度が高く、
- マイクロソフト創始者ビル・ゲイツ
- Googleの創始者であるラリー・ペイジやセルゲイ・ブリン
- Amazon創始者ジェフ・べゾス
などの著名人もモンテッソーリ教育で育ったと言われています。
現代社会をけん引するGAFA(Google、Amazon、Facebook(現Meta)、Apple)のうち、Apple以外の3社の創始者がみなモンテッソーリ教育の出身だとすると、なんだかものすごそうな教育法な気がしてきますよね。






モンテッソーリ教育自体、100年以上も前に誕生した教育法なんだよね。
でも現代社会をけん引するGAFAの創始者が出身となると、子どもの発達プロセスの理にかなった教育法なんだということがよくわかる!
このようにモンテッソーリ教育を受けた人に優秀な著名人が多いので、「すごい『英才教育』で身構えちゃう・・・!」と思われる方もいるかもしれません。
ですが、それは全くの誤解なんです!!
モンテッソーリ教育ではこんな力が伸ばせる!




たしかに、モンテッソーリ教育で優秀な人材を多く輩出していることは事実としてあるのですが・・・
モンテッソーリ教育の本質は子どもが持つ自らを成長させる力を信じて親が適切な環境を整え、必要に応じて手伝うことで子どもの本来持っている力を伸ばすというもの。
つまり「英才教育」をしているわけでは決してないんです。
子どもは大人と「対等」な存在であることを前提とし、子どもはまだ自分の身体を自由に使えないだけ、精神的な部分が出来上がっていないだけ。
その見方を前提に、子どもが成長のどの段階にいるのかを見極め、適切な時期に適切な環境を与える「適時教育」がモンテッソーリ教育。






この見方に気付くと、子育てをしていても子どもが自分で広げる自らの可能性にとってもわくわくしてくるんです!
「なんでこんな行動するの?」という子どもの不可思議な行動を紐解ける、子育ての予習ができるのもモンテッソーリ教育の魅力!!
そしてこれからの時代に必須となる、自分で考えて行動することができる力を養うのにぴったりな教育法なんです!
モンテッソーリ教育の成長のサイクル




適時教育を極めるためのモンテッソーリ流の成長サイクルは以下の通り。
- 子どもが活動に興味・関心をもつ
- 自分で活動を選択する
- 集中して繰り返す
- できたことに達成感をもつ
- 活動が上達し、自分でできたことに自己肯定感をもつ
これらのサイクルを繰り返し、生まれた自信を活かして新しい活動に広げていくことで、挑戦する心も育ちます。
モンテッソーリ教育における「子どもの発達の四段階」
モンテッソーリ教育では、0歳~24歳までを
乳幼児期(0~6歳)
児童期(6~12歳)
思春期(12~18歳)
青年期(18~24歳)
とわけており、そのうちもっとも重要なのが乳幼児期(0~6歳)とされています。マリア・モンテッソーリは「人生に必要な能力の80%がこの時期に備わる」と説いているほど。
さらに、この乳幼児時期は0~3歳の「前期」、3~6歳の「後期」と分けており、この前期がとりわけ重要としています。
前期は「無意識的記憶」といって見聞きしたものを努力せずともスポンジのようにそのまま吸収してしまう時期。






この無意識的記憶の時期は、寝ているときも吸収しているという説も!?
自分も言葉遣いなどなど気をつけないと!!
3歳を過ぎると「意識的記憶」に移行していくと言われます。人生100年時代、この生まれて3年の間しかない超貴重な「無意識的記憶」の時期をうまく生かしていきたいですよね。
そのために、成長段階に応じてどんなことをすればいいのかを知ることが肝要なんです!
モンテッソーリ教育のここだけは押さえたい3つのポイント




①子どもをぐんぐん伸ばす視点に不可欠な「敏感期」という概念
「敏感期」とは、何かに強く興味を惹きつけられ、集中して何度も同じことを繰り返してある特定の機能を成長させる、特別な感受性を持つ時期。
0~6歳頃までに強く現れます。










静かになったと思ったら黙々とティッシュを箱から全部ひっぱり出されてた!






子どもが歩くようになったらひたすら歩きたがって、抱っこすると怒って困る!急ぎたくても手を焼いている!
子どものいたずらやこういうあるある、経験される方も多いですよね。
でもこれ実はみんな「敏感期」のしわざ。子どもの内面から強く湧きあがる刺激への衝動で、今はその行動がしたくてたまらない時期。「今はこれを繰り返して上達しなさい」という体からの指令なんです。
つまり、本能が伝える今伸ばすべき能力を、最大限に引き出すことが可能なのがこの敏感期です。
子どもによって時期の誤差はあるけれど、だいたい同じような時期に現れては消えていく敏感期。






子どもの力がグンと伸びる時期だとすると、逃すわけにはいかないね!
敏感期の見つけ方は簡単。急に何かにこだわりだしたらそれが敏感期です。
2歳、3歳頃に誰しも経験する大変なイヤイヤ期も、まさに敏感期の強く現れた状態だったんですね。
いつもなら言うことを聞かなくてギャンギャン泣いて困る・・・だったかもしれません。でも「あ!これって敏感期かな!?」に気付くと「子どもの力を伸ばしてやれるチャンス!来た!」って意識が変わるんです。






「敏感期、本当に来た!」ってわくわくしちゃいますよ!ものの見方って面白いですよね。
イヤイヤ期に手を焼いている方は実際にわたしがイヤイヤ期を克服した方法について記事を書いていますので、読んでみてください。




②大人の役割は子どもの自主性のサポート
モンテッソーリ教育の中で親(大人)は何ができるのかというと、環境を整えることが一番重要です。
子どもは自分の内側から湧き出る本能(興味)にそって自分でやりたい行動を選択します。






自分で選択すること自体もまた重要!
それを大人はじっと観察し、そっと見守ります。
まさに敏感期にあたった活動は、時にものすごい集中力を発揮します。




子ども自身が納得のいくまでトコトン繰り返し集中した後に、やり切ったという達成感から自分で活動を終えることがあります。この達成感が心の成長や自立につながっていくんです。






この集中力を途切れさせないようにいかに静かに見守るかが大事!!
ただし、助けが必要な時は適切な手助けをしてやる必要があります。
この時も大切なことは「自分でできる」ための手助け。つまづいた部分を大人が思うよりもゆっくりとやり方を「見せてやる」。子どもが使いやすいサイズ感の機能的な物を選んでやる。
このようにあくまで子どもが自分で自分を成長させるという視点を忘れてはいけません。
③日常の基礎となる体験を提供する








モンテッソーリ教育には「教具」といわれる道具が存在しますが、家庭の中でも必ずしもこれらを揃える必要はないと言われます。




重要なことは、モンテッソーリ教育に「日常生活の練習」という領域があるように、日々の生活での道具の使い方や社会との関わり方を通して五感を研ぎ澄ましていくこと。
モンテッソーリ教育では、「とにかくたくさん「手」を使え!」と言われます。




なぜなら親指、人差し指、中指の三本は「第二の脳」と言われるくらい、脳神経細胞を活性化させるから。






指先を使う動きをたくさんすればするほど、器用になればなるほど、賢くなれちゃうんです!
特に料理のお手伝いは指先を洗練させるのにとても良いです!繊細な動きも多く、指先をたくさん使いますよね。




自分でやってみて失敗を重ねながら、あきらめない心を育み、精神的に自立していきます。
体験の重要性は、子どもが将来大きくなって習い事を始める前にも押さえておきたい、幼児期においてとても大切な考え方。子どもたち皆が将来自分の道を自分で切り開いていけるようにと願うお母さんお父さんたちは知っておいてほしいことです。




モンテッソーリ教育の家庭での取り入れ方
モンテッソーリ園も存在しますが、なかなか実際に通わせるにはハードルが高い家庭も多いですよね。
でも基盤は家庭だけで十分に作れます!






むしろ、親自身がモンテッソーリ教育のこうした考え方を知っているからこそ、子どもを正しく理解することも、もっと寄り添った対応をすることもできるんじゃないかなと思います!
子育てがラクになりますよ!
家庭で取り入れるポイントは「自分でできることは自分でやる」。それができるための環境を整えるイメージです。
家庭で整える子どもが伸びる環境づくり




- 子どもが使いやすいサイズ感を選ぶ(デザインや色は子どもに選ばせる)
- なるべく本物を用意する
- ものの住所を決める
子どもが使いやすいサイズ感を選ぶ(デザインや色は子どもに選ばせる)
はさみでも、包丁でも、子どもが使いやすい適切な大きさのものを選ぶと、喜んでやりたがります。
棚や机、椅子選びも、モンテッソーリ教育では重要です。
あのこんまりさんもおすすめ!










机や椅子が子どものサイズにぴったり合うと、1歳になりたてのムスコも自分から椅子に座って遊びます!サイズってとても重要だと実感!
切れ味もよくて使いやすい子ども用はさみ!
なるべく本物を用意する
たとえば子どもには割るのが怖くてついプラ製食器を使いがちですが、割れる食器を使うからこそ丁寧な扱い方を教えることができます。
子どもに持ちやすいサイズ感の割れにくいグラス!




ものの住所を決める
いつも同じ場所に同じものが置いてあれば、子どもが自分で身支度を整えることができます。




わが家は玄関に設置して園カバン掛けに
モンテッソーリの棚と言えばブロック社!高品質!
親のモンテッソーリ流心構え




- 先回りしてやらない
- 子どもに選択させて自分の選択に責任をもたせる
- 「いつもと同じ」ルーティンが将来の段取り力を育む
- できるようになった時は褒めるより「できたね」という事実を伝えるだけでOK
- 叱るときは短く、きっぱりと伝える
先回りしてやらない
ついよかれと思って、あるいは忙しくてついつい・・・親が子どものことをやってしまうこと、ありますよね^^;






でも、できる範囲でいいので自分でやらせることを意識してみましょう!
子どもが自分自身で繰り返しやるからこそ達成感や成長につながります。






親がよかれと思って何でも先回りして「やってあげる」のが、一番子どもの成長を妨げてしまうんだね
子どもに選択させて自分の選択に責任をもたせる
子どもも子どもながらに自分の意志があり、自分で決めたいと思っています。
「イヤイヤ!」と言うのも、自分の主張が出てきているけれどもうまく言葉で伝えることができないため。
どうしても親の考えを通さなければならないときも、できるだけ自分で選んだという納得感をもってもらうために、せめて「あれとこれ、どっちがいい?」と二者択一で質問するのが有効です。
「いつもと同じ」ルーティンが将来の段取り力を育む
子どもはいつもと同じであるという秩序を手掛かりに、世の中を理解していきます。
「これがこうなるから、次はこうなる」という順序を吸収していきながら、将来自分で段取りを組む力が鍛えられていきます。
こだわりがとても強い子ほど、そういった力が大きくなった時に花開くようです。






今は子どもの強いこだわりに理解できなくても、もしかしたらそれは将来ものすごい大物になるかもしれない前兆かも!?
できるようになった時は褒めるより「できたね」という事実を伝えるだけでOK
モンテッソーリ流の褒め方は、「すごい!」と褒めるのではなく、何かを成しえたときにただ「できたね」と事実となる言葉をかけるだけといったシンプルな方法。
あれこれ大人が言わなくても、自分の中で納得して活動を終えたときに達成感があれば、それを大人が認めるひと言さえあれば満足するんです。
こうした子どもを尊重する環境作りを取り入れて、日常生活を送るだけで子どもがグングン伸びるおうち作りをはじめてみましょう!
参考文献
- 0~3歳までの実践版 モンテッソーリ教育で才能をぐんぐん伸ばす(藤崎達宏)
- 子どもの才能を伸ばす最高の方法モンテッソーリ・メソッド(堀田はるな)
最後に




今回は、
- モンテッソーリ教育ってどんな教育法?
- モンテッソーリ教育の何がすごいの?
- モンテッソーリ教育を受けた著名人まとめ
- 知らない人もここだけは押さえてほしい3つのポイント
- モンテッソーリ教育の家庭での取り入れ方
をお伝えしてきました。
モンテッソーリ教育をおうちで取り入れて、子どもはぐんぐん潜在能力を伸ばし、お母さんお父さんは子どもの発達を知って子育てを楽にしていきましょう!
この記事があなたのお役に立てれば幸いです。
それでは。
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