グローバル社会において宗教の理解は必要不可欠。でも日本にいると何となく宗教ってタブーなイメージがありますよね。
わが家でもよく世界地図に関する本や国旗を見たりするのですが、アラブ諸国では女性が布をまとっていたり、「どうしてこんな恰好をしているの?」と疑問に思うこともあるようです。
そこで客観的かつわかりやすい子ども向け宗教に関する絵本をピックアップしました。
塾講師目線で小学生に「これ良いな」と思うもの、「実際に手を取ってこんなところが良い!」と感じたリアルな口コミも載せています♪
ぜひ参考にしてみてください。
子どもにおすすめの宗教に関する絵本・図鑑
世界とつながるみんなの宗教ずかん 監修:中村圭志 /ほるぷ出版

「宗教ってなに?」という素朴な疑問から、実は日本に住んでいるわたしたちの身の回りにも宗教に関係することって意外とたくさんあるのね、という事例もたっぷり、行事やスポーツ、イベントに絡めて紹介する小学生向きの図鑑。5歳頃からいけそう。






個人的にイチオシ!!!!
- イラストが可愛い!
- 漢字にはすべてふりがな付き!
- キリスト教、イスラム教、あるいは神道や儒教、シク教やジャイナ教まで、主な宗教は網羅。
よくニュースで目にする宗教対立による争いを見て、「宗教って怖いものなのでは…?」という疑問に思いますが、客観的な視点から答えが描かれています。
できるだけ客観的な視点から、小学生でも理解できるやさしいことばづかいでかみ砕いて説明してくれているのでとても読みやすく、大人でもこの手の話が苦手…という方にもぴったりです。
分厚くて重くて「これぞ図鑑!」ってサイズですが、これは本当に買ってよかった!ことあるごとにパラパラめくって楽しみたいです。
お話ずかん 日本の神さま /学研




日本で信じられているいろいろな神さまについての短いお話と神さまの詳しいデータが載っているお話ずかん。






個人的にわたしがアマテラスのお話やイザナギイザナミの国生みの話が好きなので、子ども用にかみ砕いた表現をしている絵本を探していました。これはビンゴ!
文字は大きめで漢字にはふりがな付き。ひとつひとつのお話は10ページ前後で、低学年からひとりで読むのにちょうどいい。七福神、イザナギとイザナミ、アマテラス、因幡の白うさぎ、雷神などなど、児童書のような感じで10種類の神さまのお話が載っています。






読み聞かせであれば幼児でもいけるかも!
神さまずかんのページは、「神さまデータ」や「力(のつよさ)★★★☆☆」「とくちょう」などの描き方が「ポケ○ン図鑑か!?」と思えるようなキャッチーさで、小学生好きそう笑。






山の神、木の神、田の神などなど意外と日本って神さまがめちゃくちゃいるんだな~
中古しかなさそうなのでこれは図書館狙いの本ですね。(わが家も借りました)
こども世界の宗教 /株式会社カンゼン




宗教にまつわる疑問についてひとつひとつ解説していく形でまとめられているこちらの本。写真は載っていますが、「みんなの宗教ずかん」ほどのイラストは多くなく説明多めで高学年向きで用語も難しめです。
わが家はまだ7歳なのでまだ難しいかな~。こども用と謳っていますが大人や中高生が読むにはいいかもしれない。






図鑑というより読み物的なサイズ感なのでパラパラと手には取りやすいかな。
子どもに宗教を教えるには行事から入るのも良し!
宗教って日本人にはなじみがないのでは…?と思いがちなんですが、実は日常に溢れているんですよね。






季節の行事なんて、まさにこの話題に触れるうってつけのチャンス!!
絵本や図鑑で知識のインプットをしつつ、実体験で知識と結びつけてあげましょう♪
1月 初詣
神道のさまざまな神さまがまつられている神社や、仏教の神さまがまつられているお寺に、1年無事過ごせた感謝や新しい年も元気に過ごせますようにとの願いを伝える儀式。
2月 節分
鬼にまいて追い払う豆、もともとは桃だったそう。道教で桃は「悪いものを追い払う植物」とされたのが由来で、桃太郎のお話もここから来ているそうです。
2月 バレンタイン
キリスト教で聖人ヴァレンティヌスに由来する「聖バレンタインの日」。ローマ帝国時代の皇帝が、兵士たちの結婚は士気を下げると婚姻を禁止しましたが、キリスト教の司祭ヴァレンティヌスは隠れて結婚式を行い続け、皇帝にバレると処刑されることになりました。この日が2月14日だったそうです。後に恋人の日として欧米で花やカードを贈り合う日、日本では「チョコレートを贈ろう」とチョコレート会社が仕掛けたとされます。
3月~5月 イースター
キリスト教の復活祭であるイースターはキリストが十字架にかけられ処刑された3日後に復活したことを祝う日です。イースターエッグをうさぎがかくすという言い伝えから、子どもたちが隠されたイースターエッグを探し出すエッグハントを楽しみます。
3月 お彼岸
仏教のことばで迷いや苦しみの向こうにある悟りの世界(浄土)のことを彼岸と言います。春分・秋分あたりの7日間に、先祖のお墓のお参りなどすれば彼岸に行けると考えられています。お供え物は春はぼたんにちなみ「ぼたもち」秋は萩にちなみ「おはぎ」と呼び方がかわります。
4月 花まつり
4月8日花まつりは「灌仏会(かんぶつえ)」という仏教を開いた釈迦の誕生を祝う日です。お寺に甘茶を満たしたおけが置かれたり、釈迦の像に甘茶をひしゃくですくってかけたりします。
7・8月 夏祭り
お祭りってそもそも何でしょう?ただ楽しいもの?いえいえ、実は普段神社にいる神さまに少しおみこしに乗ってもらって地域の悪いものを清めてもらうものだそう。おみこしは神さまの乗り物なんですね。
8月 お盆
先祖の霊が戻ってくるとされるお盆は、アニミズム(生物、無機物問わず霊が宿っていることを信じる文化)と仏教の盂蘭盆会(うらぼんえ)という亡くなった人をしのぶ行事の融合とされます。
10月 ハロウィン
もともとケルト人が悪い霊などから身を守るために行っていた宗教的な行事。10月31日はケルト人の1年の終わりの日だったそう。この日はあの世とこの世をつなぐ門が開くとされ、先祖の霊を迎えるとともに悪い霊や魔女から身を守るため仮面をかぶり魔よけの焚火をしました。収穫物をそなえて感謝する意味合いも。
12月 クリスマス
イエス・キリストの誕生を祝う日。教会のミサや礼拝に参加したり家族と自宅でのんびり過ごすことが多いです。日本ではキリスト教とはあまり意識されないイベントとして楽しまれています。
12月 除夜の鐘
12月31日の深夜に聞こえる除夜の鐘は仏教の行事の一つ。鐘をついて迷いや苦しみなどの煩悩を払い、きれいな身になって新年を迎えるために行われます。なぜ108なのかは、仏教では人は108の煩悩を持つと考えられているから。108回の鐘で煩悩をすべて落とすことができます。
※参考文献
まとめ
どんどん新しい良い教材となりそうな絵本や図鑑が毎年出版されています。
また好奇心くすぐるおもしろくて読みやすいものがあったら紹介していきます。
他にもおすすめの書籍は楽天ルームでも紹介しています。
参考になったらうれしいです。ではでは。
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