
・今話題のSTEAM教育って聞いたことあるけどどんなもの?
・プログラミングとは違うの?
・学校ではどう取り入れられているの?
STEAM教育という言葉は何となくテレビなどで耳にして聞いたことがあっても、その内容は詳しく知らない…という方も多いのではないでしょうか。
STEAM教育とはまさに今全世界で注目される「自分の頭で深く考え問題解決を図る」「新たな価値を生み出す」ための教育手法。
ですがGIGAスクール構想やプログラミング教育…指導要領も変わり教育にまつわる新しい言葉がたくさん登場し、それぞれどう違の?と思われる方も多いかもしれません。
本記事では元小中塾講師であり100冊を超える育児書の知見を基に自分の子育てに活かす2児の教育ママが、STEAM教育についてわかりやすくまとめました。
- STEAM教育の定義・目的
- プログラミング教育との違い
- STEAM教育は家でどう取り入れることができるのか
IT化が進む今これからの社会では詰込み型やただ計算処理能力の早さを求めるような教育では通用しなくなる(すでになっている)ため、じゃあどんな教育がいいの?と迷われている方はまさに今取り入れるべき教育方法。






まさに日本でも今推進されている教育のトレンド!
アメリカでは国家予算を大々的に投入、中国や欧米以外にも世界的な潮流になっており、積極的に取り入れていきたい教育手法です。






これからますますその広がりを見せるのは間違いないので、今のうちにどういった教育法なのか押さえておきましょう!
STEAM教育とは:その定義




STEAM教育とは、Science(科学)、Technology(技術)、Engineering(工学)、Art(芸術・教養)、Mathematics(数学)の5つの単語の頭文字を組み合わせた教育手法のこと。
社会とテクノロジーがますます密接になる現代において、総合的な探求によって実社会での課題解決を図れるよう、文理の枠を超えた21世紀型の教科横断的な学びを目指します。
STEAM教育とはわかりやすい国語や算数のようなカリキュラムがあるのではありません。
わくわくした好奇心をもち、探求心(知る)+創造する(つくる)を繰り返すことで学びを深めていきます。
なぜSTEAM教育なの?その目的は?




なぜSTEAM教育が重要なのか、その理由は急速な社会の変化によるものとされています。
現代ではAIやIoTなどの技術が急速に発展しています。例えばスマートフォンの普及がわかりやすいですよね。
そんな現代において「自分の頭で考え、課題を解決し、新たな価値を生み出す力」がますます求められるようになりました。
野村総研の2015年資料によると、日本の労働人口の約49%が人工知能やロボットで代替可能だというデータを算出しています。






ロボットに取って代わられる人材ではなく、創造性や協調性により新たな変化を生み出せるような人材が必要なんだね
もともとSTEAM教育はアメリカが発祥とされ、アメリカでは科学技術分野の競争力推進のため国家戦略にもされているほど重視されています。
STEAM教育の目的は「課題を見つけ、解決でき、新たな価値を生み出す」もの。
もともとは論理的思考や問題解決力を目指すSTEM教育:Science(科学)・Technology(技術)・Engineering(工学)・Mathematics(数学)の4分野でしたが、創造力が求められるようになった今は特にArt(芸術・教養)を含めた5分野のSTEAM教育が重要だとされ、学校教育でも推進されるようになりました。
Artは芸術だけではなく、社会の発展や倫理、音楽や体育などを含むリベラルアーツを重視しており、さまざまな分野の知識を生涯かけて学びながら自身の可能性を発揮できるモンテッソーリ教育やシュタイナー教育に通じるとされています。
STEAM教育とプログラミング教育との違いは?
プログラミング教育は、STEAM教育の中の一部にあたります。
STEAM教育は、問題点を見つけ、クリエイティブな手法を用いて課題解決を図るもっと視野の広い分野。その中の手法の一つとしてプログラミング教育があります。
2020年、新指導要領によりプログラミング教育が必修化しました。プログラマーを目指すためのものではなく、「問題解決能力」「論理的思考」を養うためのもの。ただしはっきりとこれをする!という明確なカリキュラムが定まっているわけではありません。
この動画がとてもわかりやすかったです
学校の先生の方針によるところがとても大きく、先生たちもどうやっていけばいいのかわからないというのが現状のようですね。
STEAM教育自体は世界的な事例を見ても非常に有用でうまく取り入れられれば子ども達の将来に大きく役に立ちそうな概念ではありますが、カリキュラムが定まっていないとなると私立で取り入れている学校やプログラミング教室に通っている子との差が激しそうに感じます。
世界のSTEAM教育事例の紹介




では実際に他の国ではどのようなSTEAM教育の事例があるのかご紹介します。
AIでいじめを解決するIntel「AI for Youth」
インドの学生がAIを利用して80%の正確性でネットいじめを探知できる仕組みを開発したものが AI for Youth 。きっかけは、学校の生徒たちが作る「告白ページ(ソーシャルメディア上で若者が秘密や告白を投稿するページ)」がしばしばいじめの原因になると知ったことだったそう。
学校の従来のカリキュラムではない、Intelが学校に導入していたプログラムを使用しており、これを通して全世界中でAIや自然言語処理、画像認識を使って社会問題を解決できる仕組みを作り上げています。
ネットの匿名性から起こる問題、やっぱり不安。学生がこうした問題解決を図れる仕組みを作り出せるなんて驚きですよね。
高校生が宇宙開発!?「CTE Mission: CubeSat」(アメリカ)
これまで宇宙開発と言えば政府主導が主でしたが、民間企業による打ち上げが成功するなど民間企業の参入が増えてきています。そんな背景もあり一躍話題となった前澤さんの宇宙旅行、未だ記憶に新しいですよね!
CTE Mission: CubeSat は宇宙分野などのキャリアに必要な技術的スキル向上を目指したアメリカ全土の高校生のための大会です。キューブ型の人工衛星「CubeSat」の試作品のデザインおよび制作を高校生が行うというもの。
ファイナリストは賞金の獲得だけではなく、実際に飛行計画にもとづいた飛行を行い、報告書にまとめます。
キャリア教育、技術教育の一環として新たなサービスや製品の開発を目的に、高校生が21世紀型スキルを身につけていくことが期待されています。






アメリカがいかに宇宙開発を国家規模で進めていこうとしているかがよくわかる事例!夢がある!
日本のSTEAM教育の現状
アメリカでは国家予算で数十億円が投入されるほど大規模に進められているSTEAM教育ですが、まだまだ日本では課題が多いのが現状。
その理由は、
- 教員の不足
- 電子環境整備の遅れ
- 家庭や地域の格差
と様々な要因が組み合わさっており、世界から見て大幅に遅れています。
STEAM教育は家で取り入れられる?親はどう関与すればいい?
では私たちができるSTEAM教育とは、いったいどうすればいいのでしょうか?
実は答えは難しく考える必要はありません。
子どもがわくわく楽しめる工作やブロック遊び、お料理のお手伝いだって立派なSTEAM教育。完成形に向かってどのような材料を準備したらいいのか、どのような手順なら効率よく進められるか、注意しなければならない点はどこか。さまざまなことに留意しながらゴールへの道筋をたどるのは立派なプログラミング的思考を養うSTEAM教育だと言えます。
例えば過去にやったものですが、科学の実験大図鑑を見てベイクドアラスカを作ったのが超わくわくしました!






オーブンで焼いても中のアイスが溶けないの不思議でたまらない!
この本に載ってました!
ダイソーの実験キットもお手軽で結構遊べますし楽しいです^^




現在ではたくさんのSTEAM教育やプログラミングにまつわるおもちゃ、あるいは思考力を鍛えるパズルや脳トレ本なども充実しています。
こういった遊びを通してわくわく楽しめることが何よりのSTEAM教育。
そういったわくわく感が、子どもの可能性をぐんぐん伸ばしてくれるんだと思います。
自分であれこれ考えるのは大変!あるいはもっとSTEAM教育を深めてみたい!という方は通信教育もあるので参考にしてみるのもいいかもしれません。




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